鬼北おばあちゃんのふるさと食堂

「昔、母に食べさせてもらった料理の作り方がわからない」
「簡単な料理だけど、お母さんと同じ味にならない」
近年、そうした声を多く聞くようになりました。

食生活の変化により、作り手がどんどん減っていく郷土の日常料理は、地味で質素で素朴かもしれないけど、地域で受け継がれる食材の扱い方や調理の工夫がたくさん詰まっています。

若い世代にとっては「一周して新しい」食の知恵を次の世代へと継いでいきたい、そんな想いで、地域のおばあちゃんたちに、幼い頃、日常的に食べていた春の料理を教えてもらいました。

「身近にあるものを工夫して食べる」昔ながらの食の知恵を後世へ。

高田商店がある四国 愛媛県鬼北町は、周囲を山々に囲まれ、四万十川の源流広見川をはじめ大小10を超える川が流れるささやかな土地です。
古くから果樹栽培が盛んな暖国ですが、冬には県内では珍しく雪が降ります。昔から、耕して以て生命を養う気質の土地柄で、季節ごとの身近な山・里の恵みを、いかに旬のうちに食べ切るか、また保存させるか、手間暇をかけて工夫してきました。
そうして、地域の女性たちを中心に幾世代にもわたって固有の食文化を引き継いできました。

きほくの朝、昼、晩ごはん、おばあちゃんたちの思い出

  • ふるさと料理帖